1914年10月1日 竹久夢二が日本橋呉服町に港屋を開店

注釈

竹久夢二は日露戦争の戦争未亡人を描いた挿絵でデビューして以降、庶民の自由な美意識に訴えかけ続けた。

憂いのある顔、パッチリとした眼、たおやかな肢体が特徴の美人画は大正時代を生きる男女の憧れとなり、理想が高いこと、無い物ねだりをすることを夢二式と揶揄する事もあった。

港屋は離婚した元妻たまきの自活の為に開いた美術小間物店である。

ここに竹久は自身の意匠が散りばめられた絵葉書や便箋、手ぬぐい、うちわ、浴衣を卸した。

港屋の雑貨は女性に絶大な人気を博し、竹久人気は高まった。

なお、後に竹久の最愛の人となる彦乃は、港屋に出入りする竹久のファンであった。


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