1919年7月7日 ラクトーが乳酸飲料「カルピス」を発売

注釈

モンゴルを旅行中の実業家・三島海雲はある日、遊牧民に薦められた飲み物を口にしたところ、長旅で弱った胃腸の調子が整い、体も頭もスッキリした。

この体験から遊牧民が作る牛や羊の乳を原料とする酸味のある飲み物の商品化を思いついた。

三島は腐敗しやすい乳を保存するため、乳酸菌と酵母で自然発酵させたチーズになる寸前の液状の脱脂乳を使用し、そこに砂糖を加えて発酵させ、カルシウムを加えた清涼飲料を開発した。

その飲料をカルシウムから「カル」とサンスクリットで醍醐味を意味するサルピスから「ピス」を取り「カルピス」と名付けた。

飲料に含まれる乳酸菌は人の体調を整え、与謝野晶子を以ってして「奇き力を人に置く新しき世の健康のため」と評した。

カルピスは七夕に発売されたことから、天の川をイメージした水玉模様の包装を施し、カルピスのシンボルとなった。

また、甘酸っぱいことから「初恋の味」というキャッチフレーズが受け、これらの宣伝の成功もあり、国民的飲料になる。

なお、三島は96歳まで生き、カルピスが長寿に効くことを身をもって示した。


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