1922年1月4日 内村鑑三が1922年の予測を行う

注釈

東京朝日新聞が1922年の予測について有識者に書簡を求めた。

これに返書した内村鑑三は、本年について以下のように語った。

「誠に感謝すべきことに今や戦争は世界において廃れつつあります。

戦争は害ありて益なき者、戦争によって起こった国家は必ず戦争によって亡ぶ。

戦争に永久的利益は何も伴わざる事、この事は今や人類全体によって認められつつあります。

今より後、偉大なる国家は戦争に強い国家ではありません。

平和に秀でたる国家であります。

国民は軍艦を作り師団を増して自分で自分を攻めつつあるのであります。

我等は世界に率先して『剣を打ちかえて鋤となし、槍を打ちかえて鎌となし、戦争のことを復び学びざるべし』と昔の預言者が完全の世界について予言せし、その幸福の状態に入るべきであります」

そして、日本国民が1922年を新紀元として世界第一の平和の国民となることを望むと〆た。


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