1919年1月18日 パリ講和会議開催

注釈

1914年以来続けられた第一次世界大戦に終止符が打たれ、その講和会議がフランス・パリに開かれた。

第一次世界大戦は文字通り欧州を破壊し尽くした前例のない世界規模の大戦争である。

それを経験した列国は否が応でも戦争の防止、平和の維持を意識するようになった。

米国のウィルソン大統領は第一次世界大戦の原因を、欧州で行われた同盟外交や秘密外交、植民地争奪にあると考えた。

そこで、ウィルソンは戦後について、開かれた外交、自由な通商関係、軍縮、民族自決、国際的平和機構設置からなる新外交を提唱した。

欧州の枠組みを変えかねない新外交を前に、列国は首班クラスの政治家が経済・外交・軍事の専門家からなる代表団を率い、戦後処理と新しい国際秩序構築のために多方面にわたって協議した。

このようにパリにおいて前代未聞の外交舞台が幕を開けようとしていた。

一方、日本はドイツから獲得した山東権益の継承を目論み、中国に対する強硬外交を改めようともせず、旧外交の認識のまま会議に臨もうとしていた。

その為に日本はサイレントパートナーとして蚊帳の外に置かれ、列国の対日不信は深刻化していた。


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