1913年8月16日 米フォード社が流れ作業の組み立てラインを完成
フォーフォはシンガーミシンやコルト拳銃が採用した流れ作業を参考にしたが、それらのシステムと決定的に違うのは、ベルトコンベアを停止させる事なく流し続けた点にある。
それまで車の発動機は一人の熟練工が部品を組み立て終えるまでに、1個あたり平均20分の時間を要していた。
だが1レーンに29人が並び、各々がコンベアのスピードに遅れないように別の単純作業を行う流れ作業により、発動機1個あたりの組み立て作業が13分に短縮された。
この流れ作業を突き詰めた結果、フォードT型1台の組み立て整備が12時間から93分までに短縮され、24秒に1台完成する生産効率を叩き出す事に成功した。
この生産性の向上により、1907年には年間300台の生産台数が、20万台から40万台へと拡大。
大量生産を実現した事でフォードT型の生産コストは下がり、販売価格も発売時850ドルであった値段も440ドル近くまで下がった。
こうしてフォードは資産家だけでなく農民にも手の届く大衆車を実現したのであった。
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