1924年(大正13年)
内閣 | 清浦内閣 – 加藤高内閣 |
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軍部 | 陸軍大臣:田中義一 – 宇垣一成 参謀総長:河合操 海軍大臣:村上格一 – 財部彪 軍令部長:山下源太郎 |
宮中 | 内大臣:平田東助 宮内大臣:牧野伸顕 侍従長:徳川逹考 枢密院議長:清浦奎吾 – 浜尾新 |
貨幣価値 | 1円=517円 |
国家予算 | 歳入 2,071,369 / 歳出 1,524,989 / 軍事費 448,241 (予算比率29.4%)※ 単位は1000円 |
1月1日 | 元老西園寺公望が清浦奎吾枢密院議長を奏薦。清浦に組閣の大命降下 |
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1月1日 | 大阪朝日新聞の元日発行部数が100万部を突破 |
1月2日 | 政友会幹部会において高橋是清総裁が「一身上につき決する所あり」と表明。引退を示唆 |
1月3日 | 清浦が高齢を理由に大命拝辞を仄めかすも、摂政宮が「この際であるから務めてやれ」と優諚を下す |
1月3日 | 政友会の小泉策太郎が高橋の引退翻意に成功 |
1月3日 | 画家の佐伯祐三が仏パリに到着 |
1月3日 | 米作曲家ジョージ・ガーシュインが新聞の中で、ジャズ奏者のポール・ホワイトマンが自身に曲を発注したという記事を見つける。全く身に覚えのないことに驚いたが、成り行きからホワイトマンの依頼を快諾 |
1月4日 | 政友会の小泉策太郎が、清浦”特権”内閣打倒のために、高橋是清に衆議院議員総選挙に出馬するように進言。高橋は爵位を長男に譲り、平民として選挙に臨む決意を固める |
1月5日 | 朝鮮独立を目指す義烈団が皇居に侵入して天皇暗殺を図ろうとしたが未遂に終わる。二重橋事件 |
1月6日 | 陸軍大臣の後任について、田中義一前陸相が宇垣一成を推薦。田中は上原勇作を退ける為、陸相、参謀総長、教育総監ら陸軍三長官の推薦であることを強調。陸相推薦が三長官会議に依る慣例が成立 |
1月6日 | 金大中生誕。第15代韓国大統領。民主化運動家として韓国の軍部政権と対決。2000年には北朝鮮との南北首脳会談を実現し、ノーベル平和賞を受賞 |
1月7日 | 清浦内閣成立 総理大臣:清浦奎吾 外務大臣:松井慶四郎 内務大臣:水野錬太郎 大蔵大臣:勝田主計 陸軍大臣:宇垣一成 海軍大臣:村上格一 司法大臣:鈴木喜三郎 文部大臣:江木千之 農商務大臣:前田利定 逓信大臣:藤村義明 鉄道大臣:小松健次郎 内閣書記官長:小橋一太 法制局長官:松本烝治 – 佐竹三吾 |
1月9日 | 民芸家の柳宗悦が山梨県池田村の小宮山清三邸で木喰上人の木彫仏に出逢う。その素朴さに感動した柳が、木喰研究に目覚める |
1月11日 | 大相撲春場所が関東大震災の影響で名古屋で開催される。連日の大入りを記録 |
1月13日 | 浜尾新が枢密院議長に就任 |
1月14日 | 米財政家チャールズ・ドーズを中心に、独賠償金支払いと経済再建に関する特別委員会が組織される |
1月15日 | 清浦内閣に対する態度決定のために政友会最高幹部会が開催される。高橋総裁の裁定により、清浦内閣否認を決定 |
1月16日 | 政友会反総裁派の床次竹二郎、山本達雄、元田肇、中橋元治郎ら幹部が脱党。政友会分裂 |
1月16日 | 安土城址が史跡名勝に指定される |
1月17日 | 東京電灯が大同電力から電力を購入。初の電力融通実現 |
1月18日 | 三浦梧楼の斡旋で、加藤高明憲政会総裁、高橋是清政友会総裁、犬養毅革新倶楽部党首が会談。政党内閣確立、清浦内閣打倒で合意し、護憲三派が結成される。第二次護憲運動の開始 |
1月18日 | 政友会から鳩山一郎ら74名が脱党 |
1月18日 | 東京市営バス開業 |
1月20日 | 中国国民党大会が連ソ容共を採用。執行部に10名の共産党員が就任し、国民党・共産党が共同戦線を張る。第一次国共合作 |
1月21日 | 英議会がスタンリー・ボールドウィン内閣の不信任を可決 |
1月21日 | ウラジミール・レーニン没。ロシアの革命家。ボリシェヴィキ指導者としてロシア革命を成功に導く。ソ連創始者 |
1月22日 | 護憲三派連合護憲大会開催。三党首が出席 |
1月22日 | ヨシフ・スターリン書記長がレーニンの遺体に防腐処理をしてミイラにすることを決定。質素に埋葬するようにとのレーニンの遺言が反故にされる |
1月22日 | 英王ジョージ5世がジェームズ・マクドナルド労働党党首に組閣を命じる。史上初の労働党内閣誕生 |
1月24日 | 米上院において、ワイオミング州ティーポットドーム油田貸付を巡り、パン・アメリカン石油社長がアルバート・フォール前内務長官に贈賄したと証言。ティーポットドーム油田疑獄事件 |
1月25日 | シャモニー冬季オリンピック大会開催(-2月5日閉会)初の冬季オリンピック。日本は関東大震災の影響から、選手団を派遣せず |
1月26日 | 皇太子御成婚式が宮中賢所で挙行。帝都復興を象徴する慶事として奉祝ムード一色となる |
1月26日 | ソ連においてレーニンの追悼式開催 |
1月26日 | ロシア・ペトログラードがレニングラードに改称される |
1月26日 | レーニンの遺体に永久保存措置が施され、ロシア・モスクワ赤の広場の霊廟に安置される |
1月27日 | レーニン追悼式を報じた機関紙プラウダが、スターリンの弔辞のみを掲載 |
1月27日 | 伊・ユーゴスラビア同盟成立。伊がフィウメ市を併合 |
1月27日 | 長谷川好道没。陸軍大将。参謀総長、朝鮮総督を歴任。朝鮮で武断政治を展開し、植民地統治に混乱を招く |
1月28日 | 皇太子御成婚を記念し、上野公園と上野動物園が東京市に下賜される |
1月29日 | 床次竹二郎が政友本党を結成。政友会を脱党した149名が合流し、政友会は衆議院第一党の座を失う |
1月30日 | 大阪で護憲擁護関西大会開催。三党首出席。その帰京の際、三党首が乗車した列車の転覆計画が発覚 |
1月31日 | 前日の列車転覆計画を巡り、衆議院が紛糾。暴漢が乱入して大混乱に陥る。休憩中に政府が衆議院を解散 |
1月某日 | 三越呉服店が冷凍魚の発売を開始 |
2月1日 | 九條道実公爵が花柳界における放蕩三昧を理由に親族から準禁治産者と宣告される |
2月1日 | 津田左右吉が「神代史の研究」を刊行。画期的な国史研究として学界の注目の的となる |
2月1日 | 英国、オーストリア、ノルウェーがソ連を承認 |
2月2日 | 富山栄市郎が東京・巣鴨に富山玩具製作所(現タカラ・トミー)を創設 |
2月2日 | 久邇宮家が長男朝融王と酒井菊子の婚約を解消したいと宮内省に申し出る。朝融王が菊子を気に入らなくなった為であり、婚約破棄の口実を作るために菊子の節操の噂を流し始める |
2月2日 | 陸軍が軍縮の一環として炊事班を廃止。民間人を初採用 |
2月3日 | ウッドロウ・ウィルソン没。米国大統領。国際連盟、新外交の提唱者 |
2月5日 | ソ連が旧紙幣ソフズナークの発行を停止し、ルーブル紙幣の発行を開始 |
2月7日 | 吉野作造が帝大教授を辞して大阪朝日新聞に入社 |
2月7日 | イタリアがソ連を承認 |
2月8日 | 米ネバダ州で死刑執行に初めてガス室が使用される。死に至るまでの時間が短く、人道的との評価を得る |
2月10日 | 東京朝日新聞が丙午迷信否定キャンペーンを行う |
2月10日 | 米下院委員会において、商人・教授・官吏・旅行者を除く一切の日本人の渡米を禁止する排日移民法案(ハイラム・ジョンソン案)が通過 |
2月11日 | 日本医師会初代会長・北里柴三郎に男爵位が授与される |
2月12日 | 大蔵省が震災復興のために5億円の外債を発行。償還期間35年、利率6分という悪条件から三等国以下の悪条件であり、国辱公債と批判される |
2月12日 | 米作曲家ジョージ・ガーシュインが作曲したラプソディ・イン・ブルーが初演を迎える。ジャズにピアノ協奏曲を取り入れた世界初のシンフォニック・ジャズ |
2月12日 | 米作曲家ジョージ・ガーシュインが作曲したラプソディ・イン・ブルーが初演を迎える。ジャズにピアノ協奏曲を取り入れた世界初のシンフォニック・ジャズ |
2月13日 | 大本教の出口王仁三郎が神の国建設のためにモンゴルに渡る。出口は大本事件の責付中 |
2月13日 | 杉浦重剛没。国粋主義者。皇太子裕仁、秩父宮、高松宮に倫理を進講。雑誌「日本人」を刊行し、国粋主義を根付かせる。宮中某重大事件では、人倫を説いて山県有朋を屈服させた |
2月13日 | 吉本吉兵衛没。実業家。吉本興業創業者 |
2月15日 | 久邇宮家婚約破棄問題について牧野伸顕宮相が婚約破棄不可を説く。婚約は天皇の内諾を得ていた上、久邇宮家は宮中某重大事件で人倫を唱えていた |
2月17日 | 東京で憲政擁護国民大会開催。護憲三派を支持する群衆が万世橋や二重橋前を行進 |
2月17日 | 岡本喜八生誕。映画監督。アジア・太平洋戦争末期の聖断と宮城事件を描いた「日本のいちばん長い日」の監督として有名。他にも「独立愚連隊」「座頭市と用心棒」「姿三四郎」等の名作を手がける |
2月18日 | 社会運動や労働・小作争議の高まりを受け、各警察署の優秀警官にピストル携帯の試用開始 |
2月18日 | カルピス国際懸賞ポスター展開催。第一次世界大戦で荒廃した欧州美術界の救済が目的。独のオットー・デュンケルスビューラーがデザインした黒人男性の図案が3等に入選し、カルピスのイラスト広告に採用 |
2月18日 | 越路吹雪生誕。シャンソン歌手。宝塚の男役スターとして活躍後、シャンソンのカヴァーを多数手がけ、シャンソンの女王と称される |
2月21日 | 東京で治安維持法反対の労働団体大会が開催される |
2月21日 | ロバート・ムガベ生誕。独裁者。ジンバブエ大統領就任後、37年にわたる強権政治で同国を支配。失政からハイパーインフレーションを引き起こし、失脚 |
2月22日 | 皇太子・良子女王が婚儀報告のために伊勢神宮を参拝。一連の婚礼儀式終了 |
2月23日 | 吉野作造が神戸青年会館で「吾国憲政発達の歴史的背景」を講演。国粋主義者が「五カ条の御誓文は維新政府の悲鳴」という文言を不敬とし、大阪朝日新聞社を脅迫 |
2月25日 | 正力松太郎元警視庁警務部長が、経営難に陥った読売新聞社を買収して社長に就任 |
2月25日 | 帝都復興院廃止。復興事業が内務省帝都復興局に移管される |
2月25日 | 火災保険量支払い問題について、政府が8000万円の援助金を年4%金利で保険会社に貸し付けると決定 |
2月26日 | 竹下登生誕。第74代内閣総理大臣。昭和最後の首相。ふるさと創生事業や消費税導入を断行。リクルートを巡る贈収賄事件で内閣支持率が1桁台まで低落し、総辞職に追い込まれた |
2月某日 | 主婦之友において洋服特集が組まれる。緊急時の和服着用の危険性が注目を浴び、洋服が急速に普及する |
2月某日 | シュークリーム中毒が多発。老舗工場で使用されていた銅鍋の劣化が原因と判明 |
3月3日 | トルコ国民議会がカリフ制度の廃止を決定 |
3月3日 | 村山富市生誕。第81代内閣総理大臣。自社さ連立政権により、社会党首班内閣の首相に就任。阪神淡路大震災やオウム真理教事件に対応。戦後50年目の節目にあたり、過去の侵略戦争を反省する村山談話を発表 |
3月4日 | 神戸・湊川公園内に神戸タワー開業。高さ90mは当時の東洋一の望楼 |
3月6日 | カルビン・クーリッジ米大統領が、フィリピンには独立に耐えうる富も経験もないと指摘し、フィリピン独立は時期尚早と言明 |
3月7日 | 安部公房生誕。小説家。前衛文学者として高く評価され、特に「砂の女」は世界30ヶ国で翻訳されるほど激賞される |
3月10日 | 加藤清二郎が東京・神田淡路町に大衆食堂、須田町食堂を開店。洋食が安価で食べれると話題になり、東京名物と謳われた |
3月12日 | 京都労働学校開校。山本宣治が校長に就任 |
3月13日 | 司法省が監獄用語を改正。監獄を刑務所、囚人を受刑者に改める |
3月14日 | 日露戦争の連合艦隊の旗艦「三笠」の保存が正式に決定される |
3月14日 | 新潟県木崎村の農民組合組織の強化に対抗し、地主たちが耕作禁止仮処分を申請 |
3月14日 | 赤木春恵生誕。女優。名脇役として有名。特に「3年B組金八先生」の女性校長役と「渡る世間は鬼ばかり」の嫁をいびる姑役が大当たりとなった |
3月16日 | トルコ国民議会がオスマン家全員の国外追放を決定 |
3月17日 | 東京・水道橋に婦人職業紹介所が開設 |
3月17日 | 米カルフォルニア州サンタモニカから米陸軍飛行機が世界一周飛行に向けて出発 |
3月18日 | マクドナルド英首相がシンガポールの要塞化を、軍縮と国際信義の下に中止すると発表 |
3月19日 | 長崎県佐世保沖において巡洋艦龍田と潜水艦が衝突し、潜水艦が沈没。潜水艦乗組員45名が殉職 |
3月20日 | 谷崎潤一郎が大阪朝日新聞に追いて「痴人の愛」を連載開始。妻の妹をモデルとした主人公ナオミが性的に奔放であった為、自由に生きる女性をナオミズムと呼ばれるようになる |
3月21日 | カナダが日本人労働者の入国を制限 |
3月25日 | 沖縄神社建立のために首里城の撤去工事が行われる |
3月25日 | ギリシャが共和制を宣言 |
3月27日 | 米上院委員会において、排日条項を含まない移民禁止法案(リード案)が通過 |
3月28日 | 新潟県木崎村の小作争議で、地主が小作地への立ち入り禁止処分を強行。小作組合長が抗議の割腹自殺を図る |
3月30日 | 沖縄・首里城の撤去について、正殿のみが保存と決定される |
3月30日 | 村山貯水池の第一期工事完了し通水式が開催される。東京の水源として期待が集まる |
3月某日 | 門倉国輝が東京・大森にフランス菓子店コロンパンを開店。ショートケーキやモンブランといった洋菓子を販売 |
3月某日 | 鹿児島本線、門司ー大里間に日本初の踏切警報機が設置される |
護憲三派、三党首会談
皇太子裕仁と良子女王
4月1日 | 吉野作造が論説「枢府と内閣」の中で枢密院廃止を主張。体制変革を論じたとして、舌禍事件に発展 |
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4月1日 | 火災保険料支払い問題について、財源を国庫剰余金(責任支出)とする勅令が公布される |
4月1日 | 東京・渋谷道玄坂の旧中川伯爵邸で全国物産共進会開催される。渋谷発展のキッカケとなる |
4月1日 | 第一回選抜中等学校野球大会が名古屋で開催(-8月20日)夏の全国中等学校優勝野球大会の盛り上がりを受け、春季にも全国大会開催の機運が高まり、大阪毎日新聞社が主催した。第一回優勝は高松商業 |
4月1日 | ミュンヘン一揆の裁判でアドルフ・ヒトラーに実刑判決が下る。ヒトラーが日記に「今日からマインカンプ(我が闘争)が始まる」と記す |
4月1日 | 連合国が独の賠償金支払い猶予を承認 |
4月3日 | マーロン・ブランド生誕。20世紀の代表する米俳優。「波止場」「ゴッドファーザー」「革命時サバタ」「ジュリアス・シーザー」「地獄の黙示録」に出演し、アカデミー主演男優賞を2度受賞。カンヌにおいても高く評価された |
4月6日 | 伊総選挙でファシスタ党が議席の3分の2以上の絶対多数を確保し、べニート・ムッソリーニの独裁が確立。脅迫や妨害、選挙権のない子供まで使った不正選挙が行われた |
4月7日 | 寿屋の山崎工場にウイスキー製造免許第一号が下付される |
4月8日 | 脚気病調査会が脚気の原因をビタミンB欠乏であると発表 |
4月9日 | 朝鮮民族美術館創設。朝鮮の民芸に深い敬愛を抱いた柳宗悦らが美術館開設に尽力 |
4月9日 | ドーズ委員会が独賠償支払い案をまとめる。米資本を導入して公債を起こし、ドイツ経済を立て直す。また、賠償額に変更は加えないが、5年目までの賠償支払い額を抑え、以降通常の支払い額とする案。仏国は反対を表明 |
4月10日 | 植原正直駐米大使が排日移民法案に対し「重大なる結果を誘致」すると抗議 |
4月11日 | 植原の抗議文が米国上院で公表される。重大なる結果の英訳「Grave Consequence」は国交断絶を意味しており、上院議員の態度が一挙に硬化 |
4月13日 | 新潟県木崎村の農民組合と地主の和解成立。耕作禁止処分が解除される |
4月20日 | 宮沢賢治が心象スケッチと称して、詩集「春と修羅」を自費出版。本が全く売れず、孤独を深める |
4月20日 | 下賜された芝離宮庭園の一般公開が始まる |
4月21日 | 米国の排日移民法に対し、東京の新聞各紙が共同抗議宣言を発表。対米感情が悪化 |
4月22日 | 日本自動車協会が東京市内の自動車台数1万台突破を記念し、祝賀会を開催 |
4月26日 | 日比谷音楽堂で日本初のボクシング、フライ級・ライト級のタイトルマッチが開催される |
4月26日 | ヘンリー・マンシーニ生誕。米作曲家。「ティファニーで朝食を」の映画音楽を手がけ、アカデミー音楽賞を受賞。「刑事コロンボ」「ピーター・ガン」「ピンクパンサー」など、聞き馴染みのあるテーマソングも作曲 |
4月27日 | 山崎今朝弥、安部磯雄らが社会主義団体、日本フェビアン協会を設立 |
4月28日 | 英国が金本位制に復帰 |
4月29日 | 安倍晋太郎生誕。政党政治家。中曽根内閣の外務大臣、福田内閣の内閣官房長官を歴任。第90代総理大臣の安倍晋三の父親 |
5月1日 | 海軍の気球がメーデー行進中の日比谷公園近くに不時着。怪我人はなし |
5月4日 | 独国会選挙で国家社会主義自由運動(ナチス前身)が32議席を獲得。共産党が58議席増の62議席を獲得し、躍進 |
5月5日 | 保険各社が関東大震災罹災者に対し、保険金の一割程度を見舞金として支払い開始 |
5月5日 | ココ・シャネルが香水シャネルNo.5を発売。新しい香りとシンプルでお洒落な容器が女性たちの間で大流行 |
5月8日 | 勝田蔵相が回収不能となった西原借款の弁明書を発表 |
5月9日 | 新潟県木崎村の地主が耕作禁止・小作地返還・小作料請求の訴訟を起こす。第二次木崎村争議発生 |
5月10日 | 第15回衆議院議員総選挙 護憲三派(憲政会146/立憲政友会101/革新倶楽部30 計277)/政友本党112 (単位は議席数) |
5月11日 | 仏総選挙において左派連合が勝利を収める。ルール占領に伴う国際的孤立と、経済政策の失敗によりレイモン・ポアンカレ首相率いる保守派は大敗 |
5月14日 | 文部省が国定教科書以外の教材使用を取り締まる方針を通達。自由教育運動に圧力をかける |
5月15日 | 東京に明星学園設立。生徒の自主性を重んじる自由教育を採用 |
5月15日 | 横浜港に米国帰りの独身日本人男性270名が到着。米国で農業を続けるには、米国で生まれ、米国の市民権を有する子供を通じて土地を購入するしかなく、排日移民法施行前に結婚相手を見つける目的で帰郷 |
5月15日 | 画家の伊藤晴雨が自身の責め絵のコレクションを公開。伊藤はローソク責めや蛇責め、水責めなどを描いた浮世絵や研究資料、縄の掛け方などの資料を1万点以上を有する |
5月15日 | 米両院において排日移民法案が可決 |
5月16日 | 浅草金龍館が漫画映画「ノンキナトウサン」を上映し、大評判を得る |
5月19日 | 斎藤実朝鮮総督が朝鮮・鴨緑江で匪賊に狙われるも無事 |
5月20日 | 相田みつを生誕。詩人。独特の書体で描く詩で有名。詩集「にんげんだもの」はベストセラーにもなった |
5月22日 | 3月17日に米国を経った世界一周挑戦中の飛行機が茨城県霞ヶ浦に着水。大歓迎を受ける |
5月23日 | 財団法人同潤会設立。義援金1000万を基金とし、住宅不足救済とスラム改良を目指して同潤会アパート建設が始まる |
5月23日 | ソヴィエト共産党大会においてスターリンがトロツキー派をプチブル的であると批判。レフ・トロツキーが自己批判を突きつけられる |
5月26日 | 平沼騏一郎枢密顧問官が、右傾思想団体・国本社を教化団体に改組。政財界・官界・軍部から多くの支持を集める |
5月26日 | 東京・麹町に番町小学校完成。屋上運動場、地下プールなどがある三階鉄筋コンクリート建て。日本一近代的な復興小学校として有名に |
5月26日 | クーリッジ米大統領が排日移民法に署名 |
5月27日 | 軍縮条約により廃艦が決定した戦艦津軽が、横須賀沖で自沈 |
5月29日 | 吉野作造が朝日新聞社を退社。退社と引き換えに不敬記事の起訴を免れる |
5月30日 | 伊社会党書記長ジャコモ・マッテオッティが4月総選挙のファシスタ党の選挙違反を告発 |
5月31日 | 仏現代美術展開催。出展されたロダンの彫刻「接吻」について警視庁が猥雑であると指摘し、一般公開を禁止。これに対しポール・クローデル仏大使が抗議 |
5月31日 | ソ連が旧ロシア時代の在中権益、治外法権、義和団事件賠償金を放棄し、中ソ国交関係を回復 |
6月1日 | 荻野久作博士が黄体と子宮粘膜の周期的変化の関係を発見 |
6月2日 | 飯干晃一生誕。作家。ヤクザを題材にした「山口組三代目」「日本の首領」「会津の小鉄」作者。特に広島ヤクザ抗争を描いた「仁義なき戦い」は東映で映画化され、シリーズ化されるほどの人気を博した |
6月3日 | カルピスが黒人イラスト広告を東京朝日新聞に掲載 |
6月3日 | フランツ・カフカ没。チェコの小説家。「変身」「審判」「城」等、シュールで不条理な世界観を描き、世界中に影響を与える |
6月4日 | 米ニューヨーク、マディソンスクウェアガーデンで、世界大戦で戦死した市民を追悼し、永遠の光が灯される |
6月5日 | 東京において御成婚奉祝行事開催。宮城前には3万人もの参列者が集まる。提灯行列とサーチライトと花火が東京の夜空を彩る |
6月5日 | 東京・両国国技館において対米国民大会開催。排日移民法反対に2万人が気勢を上げる |
6月6日 | 政府が農商務省から農林部門の独立を決定 |
6月7日 | 清浦内閣総辞職 |
6月7日 | 帝国ホテルで開催された外国人の舞踏会に日本刀で武装した暴漢が乱入。亡国淫風舞踏中止を主張 |
6月9日 | 元老西園寺公望が、加藤高明憲政会総裁を奏薦。加藤に組閣の大命降下 |
6月9日 | 柳宗悦が山梨県丸畑村で木喰上人の自叙伝「四国堂心願鏡」を発見。以降、柳は木喰の足跡を追い、全国各地の木喰仏を収集。木喰仏が評価される |
6月9日 | 仏パリから東京に飛行したベルチェ・ド・アジー大尉操縦の飛行機が所沢飛行場に到着。所要時間は46日 |
6月10日 | 自宅を出て議会に向かう途中のマッテオッティ伊社会党書記長が何者かに誘拐される |
6月11日 | 加藤高内閣(護憲三派連立)成立 政党員の閣僚ポストを憲政会3政友会2革新倶楽部1で分配 総理大臣:加藤高明 外務大臣:幣原喜重郎 内務大臣:若槻礼次郎 大蔵大臣:浜口雄幸 陸軍大臣:宇垣一成 海軍大臣:財部彪 司法大臣:横田千之助 – 高橋是清 – 小川平吉 文部大臣:岡田良平 農商務大臣(25年4月1日廃止):高橋是清 農林大臣(25年4月1日設置):高橋是清 – 岡崎邦彦 商工大臣(25年4月1日廃止):高橋是清 – 野田卯太郎 逓信大臣:犬養毅 – 安達謙蔵 鉄道大臣:仙谷貢 内閣書記官長:江木翼 法制局長官:塚本清治 |
6月12日 | 東京ー浅草間の地下鉄施工許可が下りる |
6月13日 | 築地小劇場第一回公演開幕 |
6月13日 | 政府が、自由任用の政務次官と参与官を陸海軍省含む全省庁に設置すると決定 |
6月15日 | 第一回日本女子オリンピック大会開催 |
6月15日 | 仏左派連合によるエドゥアール・エリオ内閣成立。仏国が対独宥和に転換 |
6月15日 | 米議会が、国内で生まれたインディアンに対し市民権を与えると決議。大戦への貢献が主な理由。市民権を得たことで納税義務が発生し、多くのインディアンが土地を手放す |
6月15日 | マッテオッティ誘拐について、反ファシズム派議員連が真相解明を要求し、ムッソリーニの罷免を要求。ムッソリーニは反対派の集会を禁止 |
6月16日 | 内務省が反米運動の取り締まりを通達 |
6月16日 | 孫文が黄埔軍官学校を開校。革命軍の士官学校。校長に蒋介石就任 |
6月20日 | 呉工廠で伊五一竣工。初の国産大型潜水艦 |
6月21日 | 大本教の出口王仁三郎が内蒙古で張作霖配下の官憲に逮捕される。出口はスサノオを自称し、馬賊とともに義勇軍を結成してイェルサレムを目指すも、モンゴル独立を画策したとして処刑されかける。後に布教目的であると判明し、帰国。一連の冒険譚が庶民に受ける |
6月21日 | 米ドーヴァルパーク競馬場でエクスターミネーター号が100戦目の出走 |
6月25日 | 東亜キネマがマキノキネマを吸収合併。牧野省三が映画製作を担当し、配給を東亜キネマが担当する取り決めが成立 |
6月25日 | 吉野作造が日記に「人生に逆境はない」と記す |
6月25日 | シドニー・ルメット生誕。米映画監督。陪審員裁判を描いた密室劇「十二人の怒れる男」で名声を得る。「狼たちの午後」「オリエンタル急行殺人事件」「評決」「その土曜日、7時58分」等、業績多数 |
6月26日 | 朝日新聞社が東京・大阪社に専用電話を設置 |
6月27日 | 大阪で均一タクシー、通称「円タク」開業 |
6月28日 | 第49回特別議会(-7月18日閉会) |
6月28日 | 岩手県に土壌改良剤を製造する東北採石工場開業。宮沢賢治が技師として入社 |
6月30日 | 画家の佐伯祐三がモーリス・ド・ヴラマンクを訪問。裸婦画を見せたところ「アカデミック!」と批判される |
政友本党
清浦奎吾と加藤高明
7月1日 | 浜口蔵相が議会で行財政整理・緊縮方針を表明 |
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7月1日 | メートル法施行。長さを測る単位がメートルに統一される |
7月1日 | 白木屋が食堂の女性職員の制服を和装から洋装に変更 |
7月1日 | 埼玉県大宮に盆栽村が建設される。関東大震災で罹災した盆栽業者が、水と空気が綺麗で、良質な赤土にも恵まれた大宮に着目。土地一帯を購入し、盆栽の職人や愛好者が集まる村として街づくりが進められた |
7月1日 | 排日移民法施行。日本人の移民が全面禁止される |
7月2日 | 大阪乗合自動車が営業を開始。青バスの運行が始まる |
7月2日 | 松方正義没。元老。総理大臣を歴任。財政家として松方財政を主導 |
7月3日 | 大阪市電が待遇改善を要求してスト突入。スト幹部が秘密本部をアジテーションポイントと表現し、略称の「アジト」が隠れ家の意味で広がる。後に争議団側が全面敗北 |
7月4日 | メキシコ・ティファナのレストラン、シーザーズ・ブレイスの料理人が絶品サラダを披露。シーザーサラダとして有名になる |
7月5日 | パリ五輪開催(-7月27日閉会) |
7月9日 | 相模沖で初の空爆実験を実施。廃艦石見が航空爆撃を受け沈没 |
7月9日 | 松方正義国葬 |
7月12日 | 松方正義国葬 |
7月12日 | パリ五輪1万メートルクロスカントリーでフィンランドのパーボ・ヌルミが優勝。酷暑の中、多くの選手が倒れ「死のレース」と呼ばれたが、颯爽と優勝。ヌルミは1500m、5000mを新記録で勝利し、金メダル4個獲得 |
7月15日 | 黒田清輝没。洋画家。東京美術学校西洋画科の指導者に迎えられ、日本の美術界をリード。貴族院議員、帝国美術院長を歴任 |
7月16日 | ハワイ在住日本人の米本土転入が禁止処分 |
7月17日 | 日本棋院設立。本因坊門下とプロ棋士団体方円社が大同団結。殆どの棋士が参集 |
7月18日 | 独共産党が私設武装組織「赤い戦闘員団」を結成 |
7月19日 | 宝塚大劇場竣工。4000人を収容する三階建の大劇場。壮大な仕掛けと迫力ある舞台で宝塚歌劇団の人気を不動のものとする |
7月20日 | 白井喬二が報知新聞で「富士に立つ影」の連載を開始。江戸時代の築城家を巡る大河小説で、大衆文芸の最高峰として好評を得る |
7月22日 | 小作調停法公布。当事者の申し立てにより、裁判所が小作争議の調停を行うこととなる |
7月23日 | 司法省が壬申戸籍から「元穢多」「元非人」等の差別記載の抹消を指示 |
7月24日 | 大震災鮮人横死者追悼行事開催 |
7月24日 | パリ五輪でレスリングの内藤克俊が銅メダルを獲得。レスリング初のメダリスト誕生 |
7月24日 | 昆虫学社の湯浅啓温が長野県で新種のカミキリムシ発見 |
7月26日 | 大蔵省が地方銀行の合同促進を地方長官に通達。弱小銀行の取り付け騒ぎに対応する為 |
7月31日 | 羽越線開通。日本海側の縦貫鉄道完成 |
7月某日 | 大下大蔵が広島県に大下回春堂を開業。液体殺虫剤「強力フマキラー液」を発売 |
8月1日 | 甲子園球場竣工 |
8月3日 | 皇太子夫妻が新婚旅行として福島県翁島の迎賓館、天鏡閣に出発 |
8月3日 | カール・ゴッチ生誕。ベルギーのプロレスラー。日本においてプロレスのコーチを務め、アントニオ猪木を教育し、サソリ固めを伝授。プロレスの神様と称された |
8月5日 | 米国においてハロルド・グレイが漫画「アニー」の連載を開始。後にブロードウェイ・ミュージカルの代表格となる |
8月7日 | 英国において老年年金法成立 |
8月8日 | 英国がソ連との通商条約を締結 |
8月12日 | 各省官制通則改正。政務次官・参与官が設置される |
8月13日 | 甲子園において第十回全国中等学校優勝野球大会開催(-8月19日閉会)優勝は広島商。大会3日目に超満員となり、入場お断りの掲示を行う。また、広告会社が優勝校を当てる懸賞を開始 |
8月15日 | 郡司成忠没。探検家。幸田露伴の兄。千鳥列島を開拓し、占守島に移住 |
8月16日 | マッテオッティ伊社会党書記長の他殺体がローマ郊外の森の中で発見。犯人不明 |
8月16日 | 英ロンドンにおいて開催中の連合国最高会議がドーズ案を基礎とするロンドン議定書を採択 |
8月17日 | 仏・ベルギーが占領中のルール地方から撤退 |
8月20日 | 区画整理事業の土地買収を巡り、復興局職員の収賄が発覚。復興局疑獄に発展 |
8月21日 | 国民新聞が台風経路図とともに天気図を掲載し、好評を得る。天気図は暴風警報の際に用いられ、一般庶民が見るものではなかったが、他紙も国民新聞に続き、天気図が定着 |
8月22日 | 63年ぶりに火星が地球に大接近 |
8月23日 | 第一回全国中等学校水泳大会開催。優勝は大阪府茨木中学 |
8月24日 | 麻雀が東京の学生の間で大流行していると報じられる。麻雀は数年前に中国から神戸に伝わったとされるが、東京に広まるとあっという間にブームとなった |
8月26日 | 宇垣陸相が4個師団廃止、幼年学校2校廃止、新兵器拡充などの軍制改革案を決定 |
8月29日 | 乃木神社が無格から府社に列せられる |
8月29日 | 独国会がドーズ案関連法案を承認 |
8月30日 | 平田東助内府が元老の再生産について「原が居れば別だが、種切れなり」と否定的見解を示す |
8月30日 | 独国が賠償問題に関するロンドン議定書に調印。欧州情勢が緩和される |
9月1日 | 本所被服廠跡の納骨堂で関東大震災一周忌法要。加藤首相が弔辞を読み、60万人が参拝 |
9月1日 | 福田雅太郎陸軍大将が狙撃される。大杉栄を殺したのは福田だと思い込んだ社会主義者による犯行。ピストルが不発だった為に無事 |
9月1日 | 東京菓子が明治製菓に改名 |
9月1日 | 独国がドーズ案による賠償金支払いを実施 |
9月1日 | 米ベルモント競馬場において競馬の国際競争、インターナショナルスペシャル開催。エドワード英皇太子が観戦。仏国最強馬エピナール号が参戦。3走していずれの2着の奮闘を見せ、健闘を称えられる |
9月3日 | 網走刑務所から西川寅吉が出所。6回の脱獄を繰り返した脱獄王。脱獄の際、五寸釘を誤って足に刺してしまうも、10キロ近く走った事から、五寸釘寅吉の異名で有名に。看守に恵まれた後は模範囚となった |
9月4日 | 与党三派が協議し、普選法案大綱を作成 |
9月5日 | 松本女子師範附属小学校の川井清一郎訓導が、修身の授業の中で森鴎外の「護持院原の敵討ち」を用いる。授業を参観した学務課長が調べたところ、川井訓導が日頃から国定教科書を使用していないことが判明し、非難を浴びる。川井訓導事件 |
9月6日 | 久邇宮家と酒井家の婚約取り消しがスクープされる。宮中某重大事件に続く皇室のスキャンダル |
9月7日 | ルール地方から追い出されたドイツ人に帰郷許可が下りる |
9月8日 | 東京将棋連盟設立。日本将棋連盟の前身。東京将棋倶楽部、将棋同盟社、東京将棋研究会が合併し、東京将棋界が統一される |
9月12日 | 農商務省に小作課が新設される。課長に石黒忠篤就任 |
9月13日 | 孫文が中華民国総統を自称し、広東省の自治を宣言 |
9月14日 | 第一回全国学生連合会全国大会開催。学生社会科学連合会、通称学連が発足 |
9月17日 | 北京政府が大統領令によって奉天派軍閥の張作霖討伐を発令 |
9月18日 | 孫文が北伐を宣言 |
9月18日 | 張作霖が直隷派に宣戦布告。第二次奉直戦争 |
9月20日 | 理化学研究所の長岡半太郎博士が水銀から金を採取と発表。現代の錬金術と騒がれるが、後に実験の誤りと判明 |
9月22日 | 幣原外相が中国情勢について、内政不干渉と日本の利権擁護を声明 |
9月27日 | 松本女子師範附属小学校の川井訓導が休職処分を受ける。後に退職に追い込まれる |
9月28日 | 3月に米サンタモニカを出発した飛行機が米シアトルに到着。世界一周に成功。 |
9月29日 | 京都建仁寺が放火される。犯人は尼僧の舜海尼。若い僧侶が舜海尼に魅せられたことを、建仁寺住職の内縁の妻が言いふらしたことへの報復 |
9月30日 | トルーマン・カポーティ生誕。米小説家。「アラバマ物語」「ティファニーで朝食を」で名声を得る一方、実際に起きた殺人事件を題材とした「冷血」でノンフィクションノベルのジャンルを開拓した |
9月某日 | 宮本百合子が改造で「伸子」を発表。自身の離婚をモデルにし、自立を求める女性の共感を呼ぶ |
排日移民法に対する反米デモ
甲子園球場
10月1日 | 子供の科学創刊。現代(2024年)まで刊行が続けられる日本最古の科学雑誌 |
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10月1日 | ジミー・カーター生誕。第39代米大統領。外交では成果を挙げられず、ソ連のアフガン侵攻やイラン・アメリカ大使館人質事件により退陣を余儀なくされる。辞任後も国際紛争の平和的解決を目指す人権外交を続け、ノーベル平和賞を受賞 |
10月2日 | 国際連盟総会がジュネーヴ平和協定書を採択。連盟の同意を得た集団安全保障以外の戦争の禁止、国際紛争の全てを連盟理事会で解決することを義務化した画期的な議定書。英国が調印しなかった事で発効せず |
10月4日 | 米大リーグ・ワールドシリーズで、初めて大統領が始球式を行う |
10月4日 | チャールトン・ヘストン生誕。米俳優。「十戒」「ベン・ハー」「猿の惑星」の主演を務め、アカデミー主演男優賞を受賞。ハリウッドを代表する俳優として君臨 |
10月5日 | 今尾景年没。画家。花鳥画で有名。パリ万博で銀牌、セントルイス万博で金牌を取得し、世界的にも認められた |
10月9日 | 春日八郎生誕。演歌歌手。「別れの一本杉」で、それまでの流行歌とは異なる、日本人独特の観念を歌った演歌ジャンルを開拓。演歌の第一人者 |
10月10日 | 内閣に貴族院調査委員会が設置される。貴族院改革に着手 |
10月4日 | 米大リーグ・ワールドシリーズでワシントン・セネタースが初優勝。セネタースは若干27歳のパッキー・ハリスを選手兼任監督に抜擢 |
10月10日 | エド・ウッド生誕。米映画化。映画作りに強い情熱を持ち、名優ベラ・ルゴシとタッグを組むものの「グレンとグレンダ」「怪物の花嫁」「プラン9・フロム・アウタースペース」など、全ての作品が最低最悪な映画監督として有名。カルト的な人気を誇り、その半生が後世にティム・バートンによって映画化される |
10月12日 | 荒川放水路完成 |
10月12日 | 片上伸早大教授が学生に男色関係を強制していると暴露される。井伏鱒二も片上教授からセクハラを受け、早大を退学していた |
10月13日 | イブン・サウードがメッカを占領。サウジアラビア独立 |
10月14日 | 東京に正午を知らせる午砲ドンについて、東京市財務課が廃止を検討。年間の維持費7000円を削減が目的 |
10月16日 | 読売新聞社がドン継続の為に、市民に対し寄付を呼びかける。東京市役所に対しドン継続を申し入れ |
10月18日 | 岡田文相が、学生が白粉で化粧して公共の観覧に供するのは質実剛健の国民作りに反するとし、学校演劇の禁止を通達 |
10月20日 | 大倉喜八郎の米寿を祝う宴が開催される。その中身が贅沢すぎると右翼団体が問題化し、反省を強要 |
10月21日 | 宇垣陸相が中国出兵を提唱。これに対し幣原外相が不干渉方針を盾に突っぱね、閣議紛糾 |
10月22日 | 独ベルリンで演じられたレビュー「みんなに」の中で、踊り子集団ティラー・ガールズがラインダンスを披露。欧州にラインダンス流行 |
10月22日 | 直隷派の馮玉祥が反旗を翻し、直隷派が総崩れ。出兵論に傾いていた高橋農商務省は幣原の手を握りしめて感謝の言葉を述べる |
10月23日 | 上野動物園で象のジョンボーとトンキーの結婚式が行われる。両頭ともに動物園の人気者として親しまれる |
10月24日 | 英外務省が、英共産党に武装蜂起を指示したとされるソ連のジノビエフ書簡を公表。英国内に反ソ反共が広まる。第二次世界大戦後、英外務省関係者がこの書簡は偽物であると告発 |
10月25日 | 明治神宮外苑競技場完成。6万人収容の国内最大の競技場 |
10月25日 | 英保守党系新聞デーリー・メールがジノビエフ書簡問題を巡り、ソ連と国交を結んだ結んだマクドナルド労働党政権を攻撃 |
10月25日 | ブラジルが3000名の日本人移民受け入れを許可 |
10月27日 | 安藤太郎没。禁酒運動家。明治維新の際は榎本武揚とともに五稜郭に籠城。酒豪であったが、ハワイ総領事時代に移民が酒で失敗した様を見て、禁酒運動に目覚める |
10月28日 | 仏国がソ連を承認 |
10月28日 | ジョルジュ・マリー・アールトを隊長とする冒険隊がサハラ砂漠横断に出発。仏シトロエン社のキャンペーンで、シトロエン社製トラックが使用された。8ヶ月後にマダガスカルに到着し、横断成功。砂漠や密林の写真や昆虫標本を多数持ち帰る |
10月29日 | 英総選挙で労働党大敗。保守党が単独過半数回復。ジノビエフ書簡が選挙に大きな影響を与えた |
10月30日 | 第一回明治神宮競技大会開催。明治神宮への奉納行事として行われた、国民総合体育大会 |
11月3日 | 直隷派の呉佩孚が敗走し、第二次奉直戦争終了 |
11月3日 | 山崎豊子生誕。小説家。大阪大学医学部をモデルとした「白い巨塔」や神戸銀行をモデルとした「華麗なる一族」日本航空の腐敗を描いた「沈まぬ太陽」等、名作ドラマの原作を手がける |
11月4日 | 第15回米国大統領選挙 カルビン・クーリッジ(共和党)382/ ジョン・W・デイビス(民主党)136(単位は獲得選挙人) |
11月4日 | 英マクドナルド内閣が総辞職。保守党を与党とする第二次ボールドウィン内閣成立。ウィンストン・チャーチルが蔵相として入閣 |
11月5日 | 馮玉祥が宣統帝溥儀や宦官、女官を紫禁城から追放 |
11月8日 | 人見絹枝が三段跳びで世界新記録樹立 |
11月11日 | 京都・山崎に寿屋のウイスキー蒸留所竣工。醸造・蒸留技師にスコットランドでウイスキーを学んだ竹鶴政孝を招聘 |
11月12日 | 学生社会科学連合会を中心に全国学生軍事教練反対同盟結成 |
11月13日 | 虎ノ門事件の難波大輔に死刑判決。2日後に死刑執行 |
11月14日 | 力道山生誕。プロレスラー。戦後プロレス界のスーパースター。ジャイアント馬場、アントニオ猪木を弟子とし、プロレスの礎を築き上げる |
11月16日 | 摂政宮が久邇宮家の婚約解消を認めた上で訓戒を与える。皇族に対する訓戒は異例 |
11月17日 | 久邇宮家と酒井家の婚約解消が新聞発表される。酒井家側から婚約辞退の申し出があったとの名目 |
11月21日 | 英国がソ連に通商条約破棄を通告 |
11月22日 | 全国軍事教育反対学生同盟が、学生軍事教育反対の決議文を携えて文相に面会申込。押し問答の末、文相には会えず |
11月22日 | 奉天軍副司令官の郭松齢が馮玉祥と密約を交わし、張作霖に反旗を翻して挙兵。郭松齢事件 |
11月23日 | 米ニューヨーク・メトロポリタン歌劇場でシンフォニック・ジャズ・コンサート開催。シンフォニック・ジャズが初演奏され、ブーム到来 |
11月24日 | 桜明会結成。男子と同等の成績を収めながら、何の資格も得られない女学生たちが男女平等を主張 |
11月24日 | 段祺瑞が中華民国臨時執政に就任 |
11月26日 | モンゴル人民共和国が独立宣言 |
11月26日 | 孫文来日、神戸において大アジア主義演説を行う |
11月29日 | 東京音楽学校がベートーベン作曲交響曲第9番を演奏。日本人による初演 |
11月29日 | 社団法人東京放送局設立。翌年のラジオ放送開始に向け、準備を始める |
11月29日 | 宣統帝溥儀が北京日本公使館に避難 |
11月29日 | ジャコモ・プッチーニ没。伊作曲家。オペラ「トスカ」「蝶々夫人」「ラ・ボエーム」を作曲 |
11月30日 | 英RCAがロンドンからニューヨークに向け、無線による写真電送実験を行い、成功を収める |
11月某日 | 文部省が女学生の野球・射撃を禁止 |
12月1日 | 宮沢賢治が「注文の多い料理店」を自費出版 |
12月1日 | 東京・銀座に地上8階建て百貨店「松坂屋」開店。全館土足入場を実施 |
12月1日 | 米ニューヨーク・ヘラルド・トリビューン紙が、英国から無線で電送された写真を掲載 |
12月2日 | 英独通商航海条約調印 |
12月3日 | 熊本五高校長が社会思想研究所に解散を命令。社研解散が相次ぐ |
12月4日 | 早大の女子聴講生が女子学生連盟を結成。大学、高校の女子への門戸開放を文部省に陳情 |
12月6日 | 独国会選挙で社民民主党が躍進。共産党は議席減。国家社会主義自由運動は18議席減の大敗 |
12月9日 | 陸軍省が将校1200名、下士官2000名の削減を決定。宇垣軍縮 |
12月9日 | 鹿児島県屋久島の杉原生林が天然記念物に指定 |
12月9日 | 英国がシンガポール軍港の強化計画を発表 |
12月11日 | 浜口蔵相が「不況打開に節約を」と提唱 |
12月12日 | 普通選挙権問題について、増税要件の無条件撤廃、選挙法改正、華族戸主への被選挙権付与、中選挙区制の採用などを閣議決定 |
12月12日 | 東京婦人会を中心とした婦人参政権獲得期成同盟結成。久布白落実が総務理事、市川房枝が会務理事に就任 |
12月12日 | 米ピッツバーグのラジオ局が流したダンス曲を、ニューヨークを経由し、英ロンドンのサボイ・ホテルが受信。大西洋を越えたダンスパーティーが開催される |
12月15日 | 関東大震災で焼失した歌舞伎座が再建される |
12月15日 | 木県足利高女の文化祭において、女学生が不老不死の法と題して、老人は若者とセックスして若返りしたほうがよいと発表。校長の責任問題に発展 |
12月16日 | 日立製作所が電気機関車の試験運転を公開 |
12月20日 | 東京市バスが女性車掌「赤襟嬢」の乗務を開始 |
12月20日 | アドルフ・ヒトラーが恩赦で出獄 |
12月24日 | 第50回議会(-翌3月30日閉会) |
12月24日 | 鉄道省が色灯式自動信号機を採用 |
12月24日 | 独ライツ社の技師オスカー・バルナックが、小型・高性能のライカA型を開発 |
12月26日 | 尾崎行雄邸に右翼が乱入。家人に暴行を振るう |
12月27日 | 内務・司法両省が治安維持法案を発表 |
12月31日 | 牧野省三監督、澤田正二郎主演の国定忠治が公開。新国劇の公演中の合間に澤田を引っ張り出し、わずか1週間で撮影したという逸話がある |
12月31日 | 富岡鉄斎没。画家にして儒学者。最後の文人と称される。中国古典を題材とした独特な文人画が有名 |
12月某日 | 内務省が大都市に煤煙問題を取り締まるよう命令。工場や商店の煤煙防止対策を強化。煤煙により宮城の木が枯れる等、公害が深刻化 |
12月某日 | 山崎亀吉の尚工舎時計研究所が懐中時計を作成。山崎と親交ある後藤新平が、市民に愛されるようにという意味を込めて「シチズン」と命名 |
某月 | 震災の際、洋服を着用した女性が助かったという経験から、大阪の服業界が簡易的なスカートを裾がパッと広がるという意味でアッパッパとして発売。大流行する |
某月 | 中西武商店(現カイゲン)が風邪薬「改源」を発売。広島・澤井十字薬舗にて開発された薬で、チンドン屋やチラシ配りで地道に宣伝。お茶で飲む風邪薬として広く認知される |
某月 | 神戸三宮にユーハイム神戸三宮店開店。店主のカール・ユーハイムは独出身で、菓子職人として中国青島に住んでいたが、第一次世界大戦中に捕虜として日本に連行された。その時に収容所内で焼いたバウムクーヘンが評判となり、銀座や横浜で洋菓子店を開いていた。関東大震災後に神戸に移り住み、三宮に開店に至った。本格的な独菓子が評判 |
某月 | 東京多摩川にカーネーション園芸場「温室村」開設 |
某月 | 浅草のおもちゃ職人、鈴木福太郎が棒と玉だけだったけん玉を現在の形に改良 |
某月 | 北海道・八雲村の美術工芸品評会に木彫りの熊が出展される。徳川義親がスイスから持ち帰った木彫りの熊を参考に、北海道の農村の冬の収入源として製造開始 |
某月 | 作家の佐藤春夫が新青年にて「猟奇」という言葉を生み出す |