1919年8月13日 米サラトガ競馬場サンフォードメモリアルステークスでマンノウォーが敗れる。米競馬史上最大の番狂わせ

注釈

世界大戦最中の1917年、軍艦の名前を冠した馬が生まれた。

その馬体はどの馬よりも大きく、赤みがかった栗毛からビッグレッドと称された。

ビッグレッドは、現代においてもアメリカ競馬史上最強と称されるほど伝説的な名前となる。

当初の所有者はニューヨークジョッキークラブ会長を務めるオーガスト・ベルモントである。

ベルモントは米国が世界大戦に参戦するや65歳で即座に志願し、軍馬購入の任務を帯びて仏パリに赴任することになった。

その際、牧場を暫く開ける事から、マンノウォーを含む所有する全ての馬を売却し、マンノウォーは紡績工場主のサミュエル・リドルの手に渡った。

この顛末はベルモントの不運とあだ名される事になる。

マンノウォーはデビュー以来敵なしで、破竹の勢いで6連勝を挙げた。

このままクラシック戦線まで突っ走るのではないかと思われたが、6戦目にして直線でよれ、まさかの敗北を期した。

勝ったのはアプセット。

その名前はマンノウォーに唯一勝った馬として、番狂わせの意味として永遠に残り続ける事となった。


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