1918年1月27日 並木製作所(現パイロット万年筆)設立

注釈

明治から大正にかけ、万年筆のほとんどは輸入品で、国産品は輸入した金ペンをつけたものに過ぎなかった。

その中で世界大戦が勃発し、金ペンや万年筆の輸入が激減した。

この好機を前にして、並木良輔は日本の材料で万年筆を作ることを決心し、1916年に14金ペンの製造に成功した。

それまでの輸入万年筆は、ペンを外してスポイトでインクを入れる印籠式が主流であったが、インクがぼたぼた落ちる欠点があった。

そこで並木は、インクの出をネジで調節できる中芯式、胴体の表面のレバーを作動して内蔵されているゴム製チューブにインクを入れるテコ式、ピストンを出して軸内を真空にしてインクを入れる自動吸入式を開発。

ここにインクのボタ落ちという欠点を克服した純国産の万年筆、パイロットペンが誕生した。

更に並木はインクの開発も手がけ、パイロットインクを世に送り出した。

並木の成功に続けと、セーラー万年筆やプラチナ万年筆が次々登場し、日本の万年筆技術は世界に引けを取らなくなった。


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