1920年9月17日 国立栄養研究所設立

注釈

第一次世界大戦により国民の体育向上の必要性から栄養研究の機運が高まった。

内務省も国立栄養研究機関の必要を認め、衆議院にて研究所設立が可決された。

当時、栄養研究は佐伯矩博士が私立の研究所を開いて行なっていたが、佐伯博士の研究所がそのまま国立研究所として吸収された。

ここに栄養を専門とした世界でも先駆的な研究機関が誕生した。

佐伯博士は「偏食」「栄養食」という言葉を作り、胚芽米、7分つき米を奨励し、食品栄養価表を作るなど、栄養学の基礎を作り上げた。

更に、リン、鉄、カルシウムを小麦粉に混ぜた栄養パンなるものを作り上げ、これが東京で販売された。

だが、栄養価本位のために味は全く考慮されておらず、栄養食=不味いという悪評も生んでしまった。


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