1912年4月14日 タイタニック号沈没
排水6万6000トン、全長882メートル、定員2200名はいずれも世界最大級。
ロココ調に装飾された豪華な船室と、プールやジムが完備され、同乗したオーケストラ、ブラスバンドによる演奏が航海を彩る、超豪華客船であった。
4月10日、アメリカ・ニューヨーク港に向け処女航海に出たタイタニック号は、大西洋の流氷の中を22ノットの速さで進んでいた。
そして14日夜、カナダの東海岸に位置するニューファンドランド島沖において、船首を氷山に衝突させてしまう。
この時、船体の衝撃が少なかった事から、乗員乗客たちは事の深刻さに気づいていなかった。
タイタニック号は内部を16個の隔壁によって区切り、4区画までなら浸水しても沈まないという不沈船を触れ込みにしていた為、誰もが沈むとは思わなかった。
その安心感もあってか、呑気にも甲板に降り注いだ氷の雨で、オンザロックを楽しんでいたという逸話がある。
しかし、船体へのダメージは深刻で、船腹に90メートルに渡る穴が空いた。
沈没を防ぐための二重船底から海水が流れ込み、すぐに沈没の危機が訪れた。
いざ避難しようとしても、救命ボートは乗員乗客2244名に対して1100人分しか用意されておらず、大きな混乱が生じた。
氷山衝突から僅か2時間半後、タイタニック号は沈没した。
1513人の犠牲者を出す、大海難事故であった。
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